『ことばの育休』を出版して、一年半でもらったもの | 庭ブックス活動記

コピーライターによる育児エッセイ『ことばの育休』を刊行して、2026年の夏で一年半になります。

ことばを本にして、世に送り届けたというよりも、むしろ、僕の方がたくさんの人やことばとの出会いをいただいたなと感じています。

今回は、この一年半でめぐりあえた気づきたちを、書店さん・SNS・イベントなど、テーマごとに振り返ってみます。

ちなみに、「『ことばの育休』なにそれ?」と興味を持たれた方は、こちらの記事に詳しく書いているので読んでみてください^^

『ことばの育休』のこと | 庭ブックス活動記

一言でいうと、コピーライターがことばが無力な世界で、ことばと出会いなおしていく育児エッセイです。


出会った書店さん・図書館

じわりじわりと増えて、現在、全国160店舗以上の書店さんとお取引させてもらっています。
(無名の極小出版社なのに、ありがてー!)

嬉しすぎてマップにしちゃいました。

参考:庭ブックス取り扱い書店リスト
👆上記の書店リストで、店名・住所・URLを紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。素敵な書店さんばかりです。

まだまだ回れていない場所が多いのですが、全国を旅しながら、ゆっくり回りたいと思っています。

2025年夏に、福岡の「本と羊」さんに遊びにいったさい、急遽、動画を撮影してもらったのがこちら。

おしゃべりしすぎて、飛行機に乗り遅れたのは良い思い出です。
じつは「本と羊」店主の神田さんは、僕と同じ広告業界出身の方で、創業ストーリーがとにかくアツい! 要チェック〜。

また本屋さんだけでなく、図書館流通センター経由で、100以上の図書館にも所蔵してもらいました。ダメ元で図書館流通センターの担当者の方に献本をしたところ、ご縁がつながりました。出版社として初めての営業だったのですが、人のあたたかさと営業のたいせつさが身に沁みました。

また「次は、あの場所に似合うような本をつくりたい!」と、具体的に想像できるようになったのが、庭ブックスを運営して得た大きな実りです。

クリエイティビティは「つくる」ところに宿ると思われがちですが、じつは「届ける」ところにこそ、創造の種がたくさん眠っていると気づかされました。


Xでもらったことば

Xでも(Xらしからぬw)宝もののようなことばたちと、たくさん出会いました。

👆育児エッセイをブログで発信していたときから応援してくれているヒロさん。いつか彼の文芸フレグランス「oScenti」とコラボしたい!

👆僕が住んでいる地域にある図書館「星空と小さな図書館」さんによる投稿。外房に来たら立ち寄ってもらいたい場所のひとつ。

👆「、ten」さんは事前予約してくれて、感想コメントもくれた。ほんと、ありがてー!

👆藤崎さんは文筆活動をされている方。感想をきっかけに、ZINEレーベル「海月舎」の作品も読ませてもらいました。本がつないでくれたご縁から、また別の本に出会う。こういう本との出会い方もあるんだなぁ!

👆子育てをしていない人にも、気づきがあったのならとても嬉しい! 『ことばの育休』は子育て本というよりも、ことばと暮らしと出会いなおす本だと思っています。

👆図書館の司書さんも投稿くださった。北海道生まれなので、苫小牧の図書館に入ったのはテンションあがりました❗️

👆庭ブックスと名前が似ている「庭文庫」さん。オーナーさんと、出身大学が同じということが判明。岐阜に遊びにいくぞ!

👆追加で感想も投稿してくれた!「静か」って良いキーワードだなあ。本当に強度のあることばは、静かなことばかもしれない、と思わせてくれました。

👆装丁を褒めてくださる方が多いです。装画は、イラストレーターの落合晴香さん。デザインは妻。

👆僕の内にある怪獣も、きっと喜んでいます。

👆のぞ子さんは、二回にわけて投稿してくれた。「優しい矛盾」って、いいことばだなぁ・・・!

👆それ以来、のぞ子さんの本棚を見るのが習慣になりました!

👆昔からTwitter(X)でフォローしていた長田さんにも読んでもらえた! 庭ブックスWebストアで購入してもらった本は、一つひとつ手紙を添えていたので、反応くださって嬉しかったです。

👆まさか病院やクリニックでも出会いが生まれているとは!

👆「宝物のような」という比喩、共感します。この感想も、僕にとって宝物のようなことばです。

Xで出会った人とことばを紹介してきましたが、本には、SNSの空気まで少し変えてしまう力があるのかもしれません。
炎上や分断が話題になりがちなXでも、本好きの方々が集まる場所には、おだやかな会話や、お互いの発見を喜び合う空気が流れていました。

本は、人だけでなく、場まで育てる力を持っているのだと感じています。


Instagramでもらったことば

慣れないインスタも、初心者なりにヒーヒー言いながら、触りはじめました。
(ようやくストーリーの使い方やアーカイブの方法がわかってきましたw)

👆(7歳のきみ!)「生まれてきてありがとう!」と心から思いました。

👆移動本屋「Hidamari no Hitsuji」さんとお客さんのやりとり。本を通じて、人と人との会話が生まれることもあるのだなぁと嬉しくなりました。

👆「感情までも記録できる文章」いい表現だなぁ。そして、パパになった方への贈りものとして、買われるお客さんも多いです。

独立系書店さんは、Instagramに力を入れているお店が多く、お客さんとのやりとりも活発です。本をきっかけに、会話が自然と生まれていく。その風景が、とても好きです。

せっかく本を仕入れてくださる本屋さん、そして足を運んでくださるお客さんにとって、あたらしい始まりが生まれるような本を届けていきたいと思いました。

noteでもらったことば

👆藤崎さんはnoteにも長文の書評を書いてくれた。これは家宝にします!

noteで長文の感想をいただけたのは、本当に嬉しい出来事でした。
時間をかけて読んで、考えて、ことばにしてくださる。その営み自体が、とても尊いものだと感じました。

だから僕も、好きな本と出会ったときは、自分なりの学びや問いをことばにして残していくことにします。それは自分自身の読書を深めることにもなるし、作家や出版社にとっても、次の本を生み出す力になるのだと思います。


イベントで出会った人と時間

⚫︎透明書店@蔵前でのイベント

参考リンク:https://tomei-bookstore-event-20250327.peatix.com

👆freee在籍時、立ち上げに携わっていた「透明書店」でのイベント。店長の遠井さんが企画してくれた!

ずっと憧れていた信陽堂の丹治さんと対話するという夢の企画です。じつは丹治さんとは、同じ高校出身(仙台一高)。こんな時代に紙の本をつくることについて話す会だったのですが、きっと僕が一番楽しんでました。

友人や元同僚も参加してくれて、この夜は深く飲み、結局、大学時代の友人の家に泊まりましたw


⚫︎いすみラーニングセンター主催のイベント

👆「いすみラーニングセンター」主催のイベントを、近所に住むパパ友(出版社勤務)と一緒に、僕の自宅で開催しました。庭ブックスの活動を機に、地域を舞台につながりが生まれていくのは尊い時間でした。

👆参加者で、企画編集者・磯木さんが投稿してくれた写真。別日に、息子といっしょに散歩もしてくれました。

⚫︎大原文化ストリートでの出店イベント

👆隣町のいすみ市のカルチャーイベント「大原文化ストリート」で出店。人生初の手売り体験で、ソワソワと緊張したけれど、生の反応を感じられたのは良き体験でした!

イベントを通してあらためて感じたのは、紙の本には、人が集まる理由になる力があるということです。

その空間に一冊の本があるだけで、知らないもの同士が集まって話す理由になったり、久しぶりの友人と再会できたり、憧れの人と同じ時間を過ごせたりする。本は、読むものというだけでなく、人と人をつなぐ「場」をつくるものなのだと感じました。

デジタルで読める時代だからこそ、リアルな本も場所も、ますます価値を持つのかもしれません。


あらたな分野で書くチャンスをもらった

⚫︎小説新潮でコラムデビュー

👆編集者の方が『ことばの育休』を読んでくれて、書くチャンスをくれました。文壇の世界とは縁もゆかりもなかったのですが、楽しく書かせてもらいました。

⚫︎出版社業界団体「版元ドットコム」でのコラム

👆ちなみにこのアイキャッチの写真は、同じ千葉県在住のハマダノブヒロさんに撮ってもらったもの。高1から初恋の人を14年間撮り続けて、結婚した、愛妻家カメラマンです。

『ことばの育休』を書いたことで、これまで縁のなかった場所からも、書く機会をいただきました。
文芸誌でのコラムや、出版社業界での発信など、コピーライターとして活動してきた自分にとっても、新しい挑戦ばかり。

ことばの世界は、まだまだ知らない海が広がっているのだと感じています。昔は短くてキャッチーなことばにしか興味がなかったのですが、生まれてはじめて「小説を書いてみたい!」と思えました。いろんなことばを書いて、いろんなことばと出会っていきたいです。


応援してもらったメディア

⚫︎men’s FUDGE

👆プレスリリースも出してないのに、出版前から誰よりも早くとりあげてくれたmen’s FUDGE。やはり編集者のアンテナの感度すごいです。


⚫︎THE FLOWER JOURNAL

👆「THE FLOWER JOURNAL」で、とても丁寧に記事にしてくれた。インタビュー時から、ライターの方とリズムが合うなぁと感じていたのですが、記事内容もすごく好きでした。


⚫︎九十九里経済新聞

https://kujukuri.keizai.biz/headline/31

👆地元の経済新聞「九十九里経済新聞」でも取り上げてくれた。運営されている方が、じつは同業界出身だと知りびっくり。

出版前から取り上げてくださったメディアのみなさんには、本当に驚かされました。
まだ小さな出版社で、実績もない一冊。それでも本の中にある「何か」を見つけて、届ける理由をつくってくれた。
たぶん編集者やライターの方々は、世の中にまだ見えていない芽を見つける人なのだと思います。
庭ブックスも、そんなまだ小さな芽を大切に育てられる出版社でありたいと思いました。



庭ブックス公式サイトにもらった感想

庭ブックスの公式サイトから、いただいた感想やお手紙も、一文字一文字を大切に読んでいます。

院内の図書室に早速置かせていただきます。多くの患者様もきっと心穏やかな気持ちになれると感じています。(中略)ぜひ子育てを楽しんでいただきたいと思います。そして、きっと織さんが立派な親に育ててくれますから。

お腹に赤ちゃんを迎えて幸せな毎日を過ごす一方で、初めての妊娠・出産、そしてこれからの子育てに少し不安や心配を抱くこともありました。ですが、この本を読んでからは、育児の大変な面も銭谷さんのように「別の角度から楽しんでみよう」と前向きな気持ちになれました。

※どちらも一部抜粋したものです

時間をかけて書いてくれたことばには、その人の暮らしや背景まで少し見えるような温かさがあります。

本を読んでくださった方の中で、それぞれの経験や記憶と混ざりながら、新しい意味を持って育っていく。そんな本を、これからもつくっていきたいと思いました。


もともとブログに育児エッセイを書き始めたときは、まさか本にするなんて思っていなかったけれど、やはり本というかたちにして、届けるところまでやってみて本当によかったと思います。

「ことばを届ける」だけじゃなく、「ことばが生まれる環境」を耕しているのかもしれない。

最近は、そう感じています。

庭ブックスは、「土から生まれるようなことば」という、ふわふわしたテーマを持ってはじめました。この一年半で、少しずつその輪郭が見えてきた気がします。

頭だけではなく、身体を通って生まれたことば。

だれかの日常に静かに根を張るようなことば。

人生を何年も照らしてくれる、問いのようなことば。

そんなことばたちを、本をつくり、届けながら、これからも探究していきたいと思います。

次の本も、じっくり動いています。

最後まで読んでくださりありがとうございます!

以上、久しぶりの庭ブックス活動記でした。




個人の皆さま+書店さまへの参考リンクを紹介して、今回の庭ブックス活動記を終わりにします。

【個人の皆さま】

1:ぜひ書店で購入いただけると幸いです

参考:庭ブックス取り扱い書店リスト
※全国160店舗以上の書店さんで取り扱っていただいております。素敵な書店さんばかりですので、ぜひチェックしてみてください。

2:庭ブックス Webストア 
お近くに取り扱い書店がない方は、庭ブックス Webストアからご購入ください。庭から直送します。
https://niwabooks.stores.jp

【書店・店舗の皆さま】

1:トランスビューによる取引代行
受発注Webシステム 「BookCellar」 を使っての発注が可能です。1冊からご注文いただけます。 ※返品可能
FAX注文用紙はこちら
◇詳しい条件、契約、お問い合わせ
株式会社トランスビューの書店様向け(ご注文)情報サイト

2:庭ブックスとの直接取引(STORESで即購入できます) 
【取引条件】 買切
【卸掛率】 70% ※4冊以上で65%
【送料・振込手数料】 弊社負担
【発注ロット】 2冊以上
◇ご注文サイト(STORES)
https://niwabooks.stores.jp/
※クレジット決済で簡単に注文できます

©︎kengai-copywriter 銭谷 侑 / Yu Zeniya